勝手気ままにレビュー

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高校ラストの青春狂騒曲『ブックスマート』

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勉強一筋のお世辞にもイケてるとはいえない女子高生二人組の卒業式とその前日を描いた,青春の一幕。

 

努力することを選んだがゆえに,遊びやバカをするのをやめた高校時代を送っていたおかげで,念願の志望校に合格した二人。しかし,彼女らの合格した志望校には,めちゃくちゃ遊んでいた同級生も受かっており,ほかの遊んでいた同級生も高学歴な大学に受かりまくっていた。

 

「私たちは高校時代を捨てて勉強に励んできたのに…」そんな悲痛の思いから,せめてこの二日間で全力で高校時代を取り返すべく,二人のはっちゃけ感は,こちらも一緒に青春の楽しさをおすそ分けしてもらっているような気分になる。

 

ドラッグにセックスにダンスパーティと,これぞアメリカンな展開に期待通りであった。その中でも女子高生がオ〇ニーの話を生々しく語っていたりするときは,アメリカってやっぱり自由な国だよなと思わざるを得なかった。だって日本の同じ年代の役者,例えば森七菜がドラマでオ〇ニーの話とか絶対せえへんやろな~とか思った。

 

それだけではなく,男女の恋愛に限らず,レズの恋愛にも真摯にストーリーが展開されており,あまりそういう映画を観たことがなかったので,新鮮な気持ちになった。レズの恋愛で難しいなと思ったのは,まずは互いにそっちの気があるのかと,勇気をもって確認せざるを得ないところだ。男女の恋愛ならそのような手間はない。その確認は想像でしか補えないが,さぞや苦しいだろうなと思った。

 

とりわけ主人公の二人組に限らず,それぞれのキャラクターが非常に立っていて見ていて飽きない。ゲイのアクター,配車サービスで副業している校長,神出鬼没のラリッた女,すべてが秩序だっている一方で,めちゃくちゃぶっ飛んでいる感じがたまらなかった。

 

また随所随所の音楽も秀逸で,緩急が非常にあり,耳からも楽しませられた。

 

自分事でいえば高校時代は勉強漬けだったから,こんな感じではっちゃけってみてもよかったなと思った。映画の中で「頑張るほど人は離れて行く」っていうセリフがあって,的を得ているなと思った。頑張っている人というのは総じて,近寄りにくい雰囲気が出ており,主観ではあるが比較的孤立しやすい,まぁ付き合いが悪いってことなのかもしれない。

 

面白いだけじゃなくて,人間ドラマもあり,非常に楽しい映画である。

longride.jp